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Gemini 4 Argonのベンチマークを分かりやすく解説|19項目中14項目で1位。それでもGPT-6・Claudeが勝った分野

公開日

2026年10月13日、GoogleがAIの新しいモデル「Gemini 4 Argon(ジェミニ・フォー・アルゴン)」を一般公開しました。公開と同時に、OpenAIの「GPT-6 Astra」、Anthropicの「Claude Fable 5.1」「Claude Opus 5.5」と性能を比べた表(ベンチマーク)も出ています。

結論から言うと、Gemini 4 Argonは19項目のうち14項目で1位でした(うち1項目は同率)。ただし全部で勝ったわけではなく、プログラミングの一部やAIの開発、パソコン操作の一部では、GPT-6 AstraやClaude Opus 5.5が上回っています。また、この表はGoogleが自社のモデルの発表に合わせて作ったもので、他社の数値の多くは各社の公表値を集めたものです。数字の差をそのまま「実力の差」と読まないことが大切です。

この記事では、表の読み方と、分野ごとの結果、それぞれのテストが何を測っているのかを、専門用語をできるだけ使わずに整理します。

Gemini 4 Argonとは

項目内容
公開日2026年10月13日(Gemini APIで一般提供)
読み込めるもの文章・画像・音声・動画
出せるもの文章
一度に扱える長さ入力と出力を合わせて最大100万トークン
使える場所Geminiアプリ、Gemini API、Google AI Studio、Gemini for business、Google Antigravity、GoogleのAIモード
知識の時期2026年3月まで

出典:Gemini 4 Argon モデルカード(2026年10月14日確認)

API料金(2026年10月時点)

項目(100万トークンあたり)11月30日まで12月1日から
入力2ドル4ドル
出力(考える過程を含む)10ドル20ドル
キャッシュ0.10ドル0.20ドル

APIの無料枠では使えません。出典:Gemini API の料金ページ(2026年10月13日更新・14日確認)。11月末までは導入時の価格で、12月から2倍になります。

表の読み方:先に知っておきたい4つのこと

Googleの表では、各行で一番高い数値に色がついています(青がGemini 4 Argon、灰色がほかのモデル)。下の図は、その色を当社で数え直したものです。

19項目のうち何項目で1位だったか。Gemini 4 Argonが14項目(うち同率1)、GPT-6 Astraが4項目(うち同率1)、Claude Opus 5.5が2項目、Claude Fable 5.1が0項目(Google DeepMindのモデルカードの表を当社で数え直した図)
19項目のうち何項目で1位だったか。Gemini 4 Argonが14項目(うち同率1)、GPT-6 Astraが4項目(うち同率1)、Claude Opus 5.5が2項目、Claude Fable 5.1が0項目(Google DeepMindのモデルカードの表を当社で数え直した図)

分野ごとの結果

分野ごとに1位だったモデル。仕事の知識・長い文章・画像と動画の理解はGemini 4 Argon、AIの開発はClaude Opus 5.5、プログラミングとパソコン操作と科学は分かれた(Google DeepMindのモデルカードの数値を当社で描き直した図)
分野ごとに1位だったモデル。仕事の知識・長い文章・画像と動画の理解はGemini 4 Argon、AIの開発はClaude Opus 5.5、プログラミングとパソコン操作と科学は分かれた(Google DeepMindのモデルカードの数値を当社で描き直した図)

仕事の知識:4つともGemini 4 Argonが1位

テスト(何を測るか)Gemini 4 ArgonGPT-6 AstraClaude Fable 5.1Claude Opus 5.5
Vals Index(金融・プログラミング・法務・税務の仕事をまとめた総合点)68.9%63.1%65.8%67.0%
AutomationBench(営業・経理・人事などの業務の流れを、業務アプリの上で最後までやり切れるか)51.3%41.4%31.4%42.5%
Vals Finance Agent v2(決算書の読み取りなど、金融アナリストの下調べ)65.4%53.5%58.9%58.6%
Harvey's Legal Agent Benchmark(法律事務所の仕事を、資料・表計算・スライドを使って仕上げる)19.6%5.4%6.7%3.8%

差が大きいのは、業務の自動化と法律です。法律の19.6%は低く見えますが、採点の基準を1つでも満たさないと不合格になる厳しい数え方での数値です。

プログラミング:1位が3つのモデルに分かれた

テスト(何を測るか)Gemini 4 ArgonGPT-6 AstraClaude Fable 5.1Claude Opus 5.5
DeepSWE v1.1(実在のプログラムに機能を足したり直したりして、隠されたテストに通るか)77.9%74.1%67.4%74.2%
FrontierSWE v2(最長20時間かけて挑む、人でも難しい長期の開発・研究の課題)55.0%65.5%56.3%62.3%
Vibe Code Bench(仕様書だけを渡して、動くWebアプリを一から作らせる)91.9%89.6%90.3%90.3%
Terminal-bench 4.0(コマンドの画面だけで、長い作業を最後までやれるか)57.4%58.2%57.9%66.4%

長くて難しい課題ではGPT-6 Astra、コマンドの画面での作業ではClaude Opus 5.5が上回りました。Webアプリを作るテストは、1位と2位の差が1.6ポイントしかありません。

AIの開発:Claude Opus 5.5が1位

テスト(何を測るか)Gemini 4 ArgonGPT-6 AstraClaude Fable 5.1Claude Opus 5.5
PostTrainBench(AIが、小さなAIモデルを10時間・GPU1枚で自力で鍛え直せるか)45.3%44.3%40.2%49.3%

このテストは、Googleが4つのモデルとも同じ条件で測り直したものです。点数は「成功した割合」ではなく、鍛え直したモデルがテストで取った点の平均です。

科学・数学:Gemini 4 Argonが2項目、GPT-6 Astraが1項目

テスト(何を測るか)Gemini 4 ArgonGPT-6 AstraClaude Fable 5.1Claude Opus 5.5
Terminal-Bench Science 0.1(研究者が行う計算の作業を、コマンドの画面で再現できるか)57.6%68.1%52.6%63.3%
LABBench 2(文献調査・データベース検索・実験の設計など、生物学の研究作業)88.8%85.4%68.6%73.1%
RiemannBench(数学者が作った、研究レベルの未公開の問題)76.0%72.0%65.6%69.6%

長い文章:Gemini 4 Argonが2項目とも1位

テスト(何を測るか)Gemini 4 ArgonGPT-6 AstraClaude Fable 5.1Claude Opus 5.5
GraphWalks・12.8万トークンまで(長い文章の中のつながりをたどって、条件に合うものを全部挙げる)99.7%98.7%91.4%90.6%
GraphWalks・25.6万〜100万トークン(同じテストを、さらに長い文章で)84.2%71.8%65.0%66.8%

文章が長くなるほど差が開き、100万トークン近い長さでは2位と12ポイント以上の差がつきました。点数は「答えの過不足の少なさ」で、正解した問題の割合ではありません。

パソコン操作:Gemini 4 ArgonとGPT-6 Astraで1つずつ

テスト(何を測るか)Gemini 4 ArgonGPT-6 AstraClaude Fable 5.1Claude Opus 5.5
Agent's Last Exam(3Dモデリングや映像編集など、専門職の長時間の作業をパソコン上でやり切れるか)39.5%34.2%—38.2%
OSWorld-2.0(画面を見て、マウスとキーボードで長い作業をこなせるか)69.2%72.6%——

「—」は負けではなく、比べられる数値が無いものです。Claude Fable 5.1は公表された結果が無く、Claude Opus 5.5のOSWorld-2.0は、Anthropicが別の数え方で公表しているため載っていません。

画像・動画の理解:Gemini 4 Argonが2項目とも1位

テスト(何を測るか)Gemini 4 ArgonGPT-6 AstraClaude Fable 5.1Claude Opus 5.5
Chartography(医療・工学・金融などの専門的なグラフを、正しく読み取れるか)71.6%71.0%46.2%66.3%
LVBench(平均1時間ほどの長い動画を見て、内容についての4択の質問に答えられるか)91.7%87.5%79.7%83.7%

LVBenchは4択なので、当てずっぽうでも約25%になります。また、動画の見せ方がモデルごとに違う(Geminiは1秒に1コマ、他社は各社の制限に合わせたコマ数)点にも注意が必要です。

セキュリティ:Gemini 4 ArgonとGPT-6 Astraが同率

テスト(何を測るか)Gemini 4 ArgonGPT-6 AstraClaude Fable 5.1Claude Opus 5.5
CWE-bench v1(実在のプログラムからセキュリティの穴を見つけて直し、元のテストも通るか)68.0%68.0%58.0%67.0%

3位のClaude Opus 5.5とも1ポイント差で、ほぼ横並びです。

出典:表の数値はすべてGemini 4 Argon モデルカード、各テストの条件はGoogleの評価方法の資料より(2026年10月14日確認)。テストの説明は、各テストの公式の説明を当社で言い換えたものです。

仕事でモデルを選ぶとき、この表をどう使うか

ベンチマークは「どのモデルが一番か」を決めるものではなく、自社の仕事に近いテストで、どのモデルが強そうかの当たりをつけるためのものです。

やりたい仕事表で見る項目表で強かったモデル
資料の読み込み・調べもの・業務の自動化仕事の知識Gemini 4 Argon
長い契約書や大量の資料をまとめて読む長い文章Gemini 4 Argon
画像・グラフ・動画を読み取る画像・動画の理解Gemini 4 Argon
プログラムを書く・直すプログラミング項目によって分かれる
パソコンの操作を任せるパソコン操作項目によって分かれる

まとめ

よくある質問

Gemini 4 Argonはいつから使えますか?

2026年10月13日に一般公開されました。Geminiアプリ、Gemini API、Google AI Studio、Gemini for businessなどで使えます。

Gemini 4 Argonの読み方は?

「ジェミニ・フォー・アルゴン」です。Argon(アルゴン)は、Gemini 4の最初のモデルの名前です。

Gemini 4 ArgonのAPI料金はいくらですか?

100万トークンあたり、2026年11月30日までは入力2ドル・出力10ドル、12月1日からは入力4ドル・出力20ドルです。APIの無料枠では使えません。

Gemini 4 ArgonはGPT-6 AstraやClaudeより性能が高いですか?

Googleが公開した表では、19項目のうち14項目で1位でした。ただしプログラミングの一部やパソコン操作の一部ではGPT-6 Astra、AIの開発ではClaude Opus 5.5が上回っています。表はGoogleが作ったもので、他社の数値の多くは各社の公表値です。

ベンチマークの数値はどこまで信じていいですか?

「自社の仕事に近いテストで、どのモデルが強そうか」の当たりをつける材料として使うのがおすすめです。テストの条件がモデルごとに違うものもあり、数ポイントの差は入れ替わることもあるため、最後は実際の作業で試して決めてください。

この記事の著者

ACGWORLDS株式会社

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